危険物・高圧ガスを取り扱う現場のDX化において、「精緻なリスク評価に基づく防爆エリアの最適化」は、有力なアプローチです。
しかし、現場を熟知されている方ほど、「設備が密集しているプロセスエリアでは、評価を行っても非防爆エリアにはならない」という、冷静かつ現実的な判断をされているのではないでしょうか。
現場の状況を深く理解されているからこその判断を、視点を少し変えて、「プロセスエリアの外周部」「タンクヤード」に注目してみると、状況は大きく変わります。
■ なぜ「プロセスエリアの外周部」や「タンクヤード」に改善の余地があるのか
これらのエリアを最適化できるのには、明確な理由があります。
【プロセスエリア外周部】
プロセスエリアの外周部やタンクヤードなどでは、フランジやバルブ等の「第2等級放出源」が大半を占めます。これらを精緻にリスク評価すると、多くの物質で非防爆エリアを確保、ないしは1m程度の防爆エリアに収まることが多くなります。
【タンクヤード】
従来タンクヤード内は全域が防爆エリアでした。
しかし、タンク本体の放出源(タンクベントなど)、タンク周辺配管のフランジ、バルブ、油水分離槽などの放出源を丁寧に評価し直すことで、防爆エリアは格段に縮小されます。
▼リスク評価前後の防爆エリアの違いは、こちらからご覧いただけます▼
https://fpec-demo.yusei-design.com/business/hac/old-new/#hac-merit
■ 非防爆エリアの確保が、現場全体の選択肢を広げる
これらのエリアが「非防爆」として整理されれば、DX化へのハードルが一気に下がります。
・Wi-Fi中継器の設置:現場全域をカバーする通信網を効率的に構築可能。
・汎用デバイスの活用:これまで持ち込みが難しかった通常のスマートフォンやタブレットを、移動中や作業現場での点検・報告に活用。
設備が密集するプロセスエリア内を、非防爆エリアにすることは現実的には非常に困難ですが、「外周部」や「タンクヤード」であれば、非防爆エリアを確保できる可能性が十分にあります。
一律設定の防爆エリアを、精緻なリスク評価によって「適正な範囲」へ。
DX化推進のための現実的な一歩です。